Instagramを見ていて気になったキーボード「SagakLabs bitt101」が届いたので速攻で組んでみた(珍しい…)
全くの意識外のキーボードだったので調べてみると「ほぼ週刊キーボードニュース 第163回」に登場しており、Makuakeで販売されていた。出遅れたかーと思ったけどまだ公式サイトからなら購入できるので購入してみた。(限定200ユニット)
製作者の方が日本語もできる素晴らしい方なので発送方法を佐川急便に変更してくれて送料もお安く済んだ。そんな「SagakLabs bitt101」をレビューしていく。
「bitt101」仕様
品名 | bitt101 |
接続方式 | Type-C |
レイアウト | 75% |
タイピング角度 | 5° |
PCB | ホットスワップ |
マウント方式 | トレイマウント |
ヲタクの心を撫でるのはRGBLEDを搭載した32個のラバーパッドと大画面有機ELスクリーン。
ラバーパッドはカスタマイズ可能で、有機ELスクリーンではゲームやスクリプトを走らせることが可能。キーボードにスクリーンが必要なのかは疑問が残るがタイピングしている片隅でいろいろ動いてくれると見ていて楽しい。
「bitt101」の心臓部には「133MHz デュアルコアマイクロプロセッサー」という高機能チップが組み込まれており色々とすごいことを処理できるらしい(僕にはよくわからない…)ファームウェアに関してはまだ開発中でこれから期待大。
筐体には頑丈なSTEELが採用され、全てハンドメイドで作成されている。粉体塗装で仕上げヘビーウエイトなキーボードが誕生した。
「bitt101」パッケージ
パッケージはダンボールになっており業務用感がある。
開封すると極厚のフォームの下に本体が登場。
キーボード本体。
本体の下にはパーツ類が収納されている。
「bitt101」内容物
まずは本体を取り出す。すでに重厚感がある。
本体下に収納されていたパーツ類。ラバーパッドやネジ、USBケーブルも付属する。
ラバーパッドを使ったキーボードは初めて。ホコリや毛がつきそうだ。
RGBLEDを搭載した補助PCB。これにラバーパッドをのせて運用する。
大画面有機ELスクリーン。今回はホワイトを選んだがグリーン、イエロー、ブルーも購入できる。
ミュートフォーム。材質にEVAとPORONを選択できる。どういう違いがあるのかは不明。
FR4プレート。今のところ選択肢はこれだけ。
巨大なホットスワップPCB。ブラックベースでかっこいい。
「bitt101」のロゴ入り。
「CapsLock」部分にはBoot、Resetボタンがついている。ファームウェアアップデートなどで使用する。
裏面にもでっかい「bitt101」のロゴ入り。
左上に見えるのが「デュアルコアマイクロプロセッサー」なのか?
「bitt101」のケース。
鋼鉄のキーボード。重いし頑丈だし落としたらやばい。
トップケース表面には粉体塗装(パウダーコーティング)が施されておりザラザラした手触り。
ボトムケースは異質な形をしている。金色のネジ穴に直接PCBを固定するトレイマウントを採用。ボトムにはフォームなどの吸音構造がないのでかなりの反響が予想される。
ボトムケース裏面。ゴム足を後付する。
「bitt101」ビルド
公式サイトに「ビルドガイド」があるのでそちらを参照しながら進める。といっても文字と画像だけだとわかりにくいので「Bitt101 by Sagaklabs Unboxing and Build」も合わせて見ながらやるとビルドしやすい。
スタビライザーの取り付け
パッケージに収納されていた極厚フォームが台座にぴったり。
今回は「AEBoards Staebies V2.1 Stabilizers」を使用していく。
ほとんどのレイアウトをカバーできる部品内容になっている。
材質にはNylonとPCがあるが今回はNylonを使用する。いつものスタビライザーとはちょっと違った形をしている。
ワイヤーはブラックでかっこいい。
今回も厚盛で塗ってしまった。そろそろこの方法辞めたい。
PCBにスタビライザーを固定した。
潤滑が甘かったり、ノイズがでる箇所には注射器で「XHT-BDZ」を注入する。
使ってる注射器は「ミネシマ インジェクター3Pcs 太針タイプ」
USB-Cドーターボードの取り付け
ネジ類を取り出しドーターボードを取り付ける。
PCBに金色の台座を固定する。
ドーターボードを上にのせてネジ固定する。
使うネジが多いのでなくさないようにしよう。
補助PCB台座の取り付け
金色のネジをPCB上部に取り付ける。
補助PCBを置くための台座になる。
FFCケーブル&PCBケーブルの取り付け
補助PCB用のFFC(フレキシブルフラットケーブル)を取り付ける。
ドーターボードにもPCB接続用のケーブルを差し込む。
忘れないうちにPCBにケーブルを差し込んでおく。
ボトムケースにPCBの取り付け
PCBの穴位置に合わせてボトムケースとドッキングする。
ミュートフォーム&プレート&スイッチの取り付け
ミュートフォームをPCBの上にのせる。
さらにFR4プレートをのせる。
最後にお好みのスイッチをのせる。今回は「Gateron CYBERSWITCH」を採用。ホーリーパンダのような強いタクタイル感が特徴。
補助PCB&有機ELスクリーン&ラバーパッドの取り付け
補助PCBを完成させていいく。
有機ELスクリーンを差し込む。向きに注意。
補助PCBに両面テープが付いているので剥がす。
黒枠に合わせて有機ELスクリーンを取り付ける。ずれるとトップケースを取り付けたときに残念になるので慎重に。
メインPCBと補助PCBをFFCで繋ぐ。
補助PCBを台座にのせてネジ固定する。
有機ELスクリーンの位置を最終確認。有機ELスクリーンを交換するときは無理やり剥がさないといけないのか疑問だ。
補助PCBにラバーパッドを取り付ける。ただはめ込むだけ。
有機ELスクリーンの保護シールを剥がして完成。
トップとボトムの取り付け
トップケースをのせる。
トップケース上部にあるネジを止める。硬くてなめやすいので注意。
ボトムにゴム足をつけて完成。
「bitt101」完成
起動確認。とりあえず「PBTfans CLASSIC HANGUL」を装着。
ラバーパッドも問題なく動作する。
とてもかっこいい…
キーボードの重量は2.5kg
各ラバーパッドを押すことで有機ELスクリーンの表示が切り替わる。
これはタイプしているキーがわかるマップ。
打鍵することでサンドバッグを殴るペンギンモード。
矢印キーを押すことで女の子が動くモード。
打鍵すると猫の手もいっしょに押してくれるモード。
これはよくわからないけど打鍵すると点が動く。
車モード。動かない…。
という感じで「bitt101」が完成した。
「ePBT Less But Better」に着せ替え。おしゃれ感が増した。
ラバーパッドのLEDが綺麗。色の変え方がわからない。
「CannonCaps 9009 Dark」にチェンジ。異質な配色になった。
「CannonCaps」久しぶりに使ったけど手触りがとてもいい。おすすめ。
番外編:ケースフォーム&テープMODの取り付け
ボトムケースに空洞が多くて反響音がすごい。さらにトレイマウントなので打鍵するともろに振動が伝わる。
PCBを取り付ける台座を取り外して空洞にフォームを入れて反響音を弱める。
隙間にフォームを貼り貼り。
使ったフォームは「イノアック ポロンスポンジロール 5tX100mmX1M テープ付 黒 L24-5100MT」Amazonで買えて安い。両面テープも付いてるので貼り付けるだけで便利だった。
一枚で足りない部分は重ね張りして増強していく。
サイドにも空洞が多いのでフォームを詰めていく。
定期的にPCBを仮止めして隙間を確認。最終的にここまでフォームで埋めた。
すでにボトムケースの反響音は皆無だ。
念には念を入れてテープMODも施しておく。PCB裏面にマスキングテープを貼るだけでお手軽だ。これでPCBから伝わる振動を減衰する。
ケーブルがブラブラして邪魔だったのでマスキングテープで固定。
反響音を克服した最強のキーボードが誕生した。
タイピング音は次の項でどうぞ。
「bitt101」タイピング動画
「Gateron CYBERSWITCH」の力もあって打鍵感はとても良い。ただケース内に空洞が多いため打鍵するとかなりの反響音。職場で使っていれば白い目で見られるだろう。
しかし、数時間タイピングしてるとだんだんこの反響音も癖になってくる。不思議だ。
完璧にミュートされた上品なキーボードも良いがこういう雑音が混じったキーボードも味があっていいのかもしれない。
ボトムケースの空洞を埋めて反響音を抑えた。フォームとテープMODを使用。
まとめ:ファームウェアでさらに楽しくなるキーボード
楽しく便利なキーボードを作りたいが既存のQMK/VIAの力だけでは望んだ機能を実現することが難しいため自作ファームウェア、自作PCBを採用している「bitt101」
本体は完成しているがまだファームウェアに関しては開発中とのこと。ファームウェア完成後どんなキーボードに変貌するか楽しみ。
公式サイトからならまだ購入可能なので興味が湧いた方はぜひ購入してみてください。
とてもおもしろいキーボードです✌
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