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【10GbE環境】ネットワーク機器をアップデートして爆速通信環境を構築した方法まとめ【NAS】

自宅のネットワーク環境に問題が多くなってきたのでアップデートした。
ついでに既存の10GbE環境を見直して再構築し、自宅最強の爆速NAS環境を作った。

現在発生してる問題
  • ハブが壊れてる(一部ポートが反応しない)
  • ルーターが不定期に繋がらなくなる(再起動しないと直らない)
  • ルーターがWi-Fi6に対応してない

ハブが壊れてる(一部ポートが反応しない)

TP-Link「TL-SX1008」を使っているが使用3ヶ月位から反応しないポートが出てきて今では4ポートが死んでおりめっちゃ不便。

ルーターが不定期に繋がらなくなる(再起動しないと直らない)

Synology「RT2600ac」は不定期なタイミングで繋がらなくなり全てのネットワーク機器が使えなくなる。再起動すればすんなり復帰するが突然落ちるのはやめてほしい。

ルーターがWi-Fi6に対応してない

令和になったから自宅ネットワークもWi-Fi6に対応させたい。Wi-Fi6Eもでてるけど対応機器持ってないしもっと普及したらでいいや。

fzoi
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ちょうどアマゾンプライムセールをやっていたので3つの問題を一気に解決した!

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10GbEに対応したネットワーク環境を構築

現環境を混じえてアップデート状態を記述していく。

QNAP TS-673A(NAS)

録画とか写真とか保存するためにNASを導入している。ずっとSynologyのNASを使っていたけどいろいろ不満があってQNAP「TS-673A」に買い替えた。

AMD Ryzen V1500B 4コア /8スレッドを搭載し、標準で2.5GbEを2ポート載せている。すごく高かったけど満足度大大大。

QNAP「TS-673A」はそのままでもいいスペックだが妥協せずアップデートして最強を目指す。

メモリを8GB→64GBにアップデート

NASの中身。ネジを外してカバーを外すだけなので誰でもできる。

標準メモリは8GBだが「Team SO-DIMM DDR4 2666MHz PC4-21300 32GB*2」を差して増強した。これでメモリ64GBになった。

10GbE2ポートに対応したLANカードを取り付け

QNAP「TS-673A」は標準で2.5GbEx2を搭載してるがSMBマルチチャンネルを使いたかったので10GbEが2ポートあるLANカードを増設する。高かったけど純正の「QNAP QXG-10G」を買った。

NASを分解してカードを差すだけなので簡単に増設できる。

LANポートは何個あっても良い。

NVMe M.2 SSDの増設

QNAPにはQtierと呼ばれるドライブ自動階層化技術が導入されているのでNVMe M.2 SSD「Samsung 980 PRO 1TB Gen 4.0*2」を増設する。簡単に言うとよく使うファイルはSSDへ、あまり使わないファイルはHDDへと自動振り分けしてくれる機能。

詳しい技術については「Qtier™ドライブ自動階層化」を参照してほしい。

NAS本体を開けてマザーボードに差すだけなので簡単。

HDDを6台取り付け

HDDは以前のNASからの流用で「Seagate IronWolf 12TB」を6台搭載した。合計72TB。

RAIDはRAID比較一覧を参考に「RAID50」を採用。2グループのRAID5で構築され、各グループ1台のみの障害であれば復旧できる。容量をある程度残し、書き込み読み込みを最大限に活かせる。

これでNASは完全体になった。導入してから5ヶ月程度だが元気に稼働してる。

YAMAHA RTX1300(有線ルーター)

市販のルーターをいくつも使ってきたけど1~2年で不安定になり買い替えるループに入っていたため、業務用で耐久性に評判があるYAMAHAの有線ルーターを思い切って買ってみた。今後の10G回線を見越して対応している「YAMAHA RTX1300」を購入した。これで10年は戦いたい。

業務用感あるパッケージで到着した。

10Gを2ポート、1Gを8ポートと必要十分な構成。

ファンレスが良かったけど、さすがに無理なのか2基搭載している。

アライドテレシス AT-XS910/8(ハブ)」とドッキングしてみた。アライドテレシスは全ポート10Gに対応しているので分配はまかせた。RTX1300のファン音が思った以上にうるさくてどうしようか考え中。

ネットワーク知識はかなり疎いので業務用ルーターなんて設定できるか不安だったけど、YAMAHAのマニュアルが細かく記載してくれているのでなんの問題もなくネット接続まで完了した。

YAMAHAのルーターにはWEB GUIもあるので視覚的に状態が確認できてとても便利。
ルーターに迷ってる人思い切ってYAMAHA買いましょう。

Aterm WX11000T12(無線ルーター)

YAMAHAのルーターには無線機能がないので別途無線ルーターが必要になる。今回はWi-Fi6Eに対応した「Aterm WX11000T12」を購入した。(Amazonは型番が違うが同じ製品)

見た目は完全に小型PS5。

10Gbpsポートを2つ搭載しているのでそれも購入の決め手になった。ブリッジモードで運用して安定動作することを願う。

アライドテレシス AT-XS910/8(ハブ)

10GbEに対応したハブをどれにするかいろいろ迷ったけどファンレスで8ポート全てが10GbEに対応した「アライドテレシス AT-XS910/8」を購入した。

電源内蔵タイプで縦長なので置く場所には注意。付属品は最小限。

省エネ機能、ループガード、ファンレス、電源内蔵、10GbE対応8ポートと機能満載で満足度は高い。ファンレスなので耐久性が気になるところ。置いてる場所の換気が悪いので手で本体を触ると結構熱い。しかし、アライドテレシスには5年保証もあるので壊れたら保証を使って治せる。

ハブのLEDを見るのが好きなので歯磨きしながらちゃんと動いてるか毎日監視している。

CyberPower CP550JP(無停電電源装置)

NASを手に入れたら買っておきたいUPS。停電などの不意な電源遮断による停止を防止できる。予想できない電源断はデータ損失に繋がる可能性があるのでNASを買う人はUPSもマストバイだ。

購入したのは「CyberPower CP550JP」容量はそこまで多くないけどNASの電源を安全に切るには十分過ぎる。価格も安いのでおすすめ。

NASにUSBで接続するとちゃんとUPSとして認識もするのでNAS側で細かい設定もできる。

センチュリー 裸族の集合住宅(バックアップ用HDD)

以前NASが完全に壊れデータにアクセスできなくなるという事件があった。それからは重要なデータはバックアップ用HDDにQNAPのアプリを使って自動バックアップするように設定している。

センチュリー 裸族の集合住宅 CRSJ35EU3」というもう10年前に買ったHDDケースですが今だ現役で稼働しています。余ったHDDを流用してるのでコストは低価格。

しかし、ランニングコストはかかっているのでRAID50を信じて撤去してしまうのも手かもと考え中。

10GbE対応2ポートLANカード(メインPC)

今のメインPCは2.5GbEまでしか対応していないため、10GbE対応2ポートのLANカード「Intel X540-T2」を増設した。購入してからレビューで気づいたがどうやらこれは偽物らしい。確かに安かった。

メインPCに増設してIntel純正ドライバーを当てると問題なく稼働した。とりあえず動いてるのでこのまま使っている。不具合出たら考えよう。

これでNAS側とSMBマルチチャンネルで通信できる環境が完成した。

10G対応LANケーブル

サンワサプライのLANケーブルは細くてメッシュタイプで取り回しし易い。

きしめんのようなフラットタイプならBUFFALOのLANケーブルがおすすめ。

LANケーブルはカテゴリ8まで出ているが最大通信速度40Gbpsと家庭用としてはオーバーテクノロジーすぎるので10Gにギリ対応してるカテゴリ6Aで十分。

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10GbE環境を構築したら設定すること

NASとPCのジャンボフレームを設定する

ジャンボフレームとは、イーサネット(Ethernet)規格のネットワークインターフェース(NIC)や通信機器が持つ機能の一つで、一度に送受信するデータ単位(フレーム)のサイズを大きくして、通信効率を引き上げるもの。(IT用語辞典より)

NAS側

NASによって設定は異なるがQNAPであれば「コントロールパネル」→「ネットワークと仮想スイッチ」→「インターフェイス」と進みアダプターの右側の3点をクリックし「設定」へと進む。

設定が表示されたらジャンボフレームを「9000」に設定する。2ポートある場合はもう片方も同じように設定しよう。これでNAS側は完了。

PC側

使ってるPCはWindows11です。

Windowsロゴで右クリックして「デバイスマネージャー」を開く。

「ネットワークアダプター」から10GbEに対応したアダプターを見つけ、右クリックして「プロパティ」を開く。

「詳細設定」→「ジャンボパケット」→「9014バイト」に設定する。これでPC側は設定完了。

NASのSMBマルチチャンネルを有効化する

SMBマルチチャンネルは、ファイル共有の際に複数のネットワーク接続を同時に利用してデータ転送速度を高め、より高速で頼りになる通信を実現します。これにより、大容量ファイルの読み書きやデータの共有がスムーズに行えるようになります。ただし、利用するにはサーバーとクライアントの両方がサポートしている必要があります。(ChatGPTより)

QNAPのOS「QTS 5.1.0」からSMBマルチチャンネルに正式対応しました。

「コントロールパネル」→「Win/Mac/NFS/WebDAV」→「SMBマルチチャンネル」にチェックを入れる。さらに「SMBマルチチャンネル設定」を押すことで使用するアダプターを選択できる。

手動に変更して10GbEに対応したアダプターだけにチェックを入れて「適用」を押す。これでNASのSMBマルチチャンネル設定は完了。

Windows11はデフォルトでSMBマルチチャンネルが有効になっているので特にやることはない。

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10GbE環境の通信速度テスト

メインPCからNASへのアクセス速度を計測する。

CrystalDiskMark

定番のストレージ速度測定ソフト「CrystalDiskMark」をダウンロードして計測する。

管理者権限を求められるが「はい」を押してしまうとNASが見えなくなるので「いいえ」を押すことでNASを検知し測定できた。

1回目

2回目

3回目

4回目

RAID50、SMBマルチチャンネルの効果もあってか読み込みが約1200MB/sと超高速になった。どうしても書き込み速度は遅くなってしまうがそれでも700MB/sと全然速い。HDDでこの数値はビックリ。

測定時にデバイスマネージャーも一緒に監視していたが2つのイーサネットで受信5Gbps以上速度が出ている。SMBマルチチャンネルの効果で分散して帯域を使っているようだ。

さすがにメインPCに付いてるNVMe M.2 SSDには勝てないがそれでも適切なRAID設定と10GbEがあればここまでパフォーマンスが出るのには驚いた。

Qtier 最適化後の速度

QNAPのSSDキャッシュ技術「Qtier」が最適化されてきたので改めて速度チェックしてみた。設定については公式を見てほしいが1度構築してしまえばあとは自動学習で勝手にファイルを最適化してくれる。

1回目

2回目

3回目

4回目

最適化されたドライブを計測したところ読み込み2000MB/sと脅威のスピードになっている。最初の計測と比べると2倍近い速度アップ。書き込みに関しては700~900MB/sとバラツキがあった。

ちなみに測定時のネットワークスピードは2つのイーサネットで9Gbps超えとすごい数値になっている。

20GBファイル移動時の速度測定

合計20GBになるように3つのファイルを用意し測定した。

NAS→メインPC

メインPC→NAS

NASから移動するファイルは転送速度1GB/sを超えており高速になっている。
逆にメインPCからの移動は600MB/sとなった。

ファイル移動は色々な要因があるので正しい測定方法がわからない。とりあえず高速に動いているようなので不満はない。

iPerfを使ったネットワーク帯域測定

10Gbpsのネットワーク性能を測定してみた」を参考に「iPerf」というツールでネットワークの最大帯域幅を測定する。使用するにはNASとメインPCに「iPerf」をインストールする必要がある。

QNAPの場合は「QTS に iperf3 ユーティリティをインストールする方法を教えてください。」を参考にNAS本体に「iPerf」を導入する。

メインPCには「iPerf」からファイルをダウンロードして、Zipファイルを解凍する。

解凍したら「iperf3.exe」がある場所で右クリックして「ターミナルで開く」を押す。

 .\iperf3.exe -c 192.168.1.10 -P 8

ターミナルが起動したら上記コマンドを実行する。IPアドレスは自分のNASのIPに変更してください。うまくいけば帯域幅の測定が開始されます。

こちらが実行結果。9.87Gbpsとなっており10Gに近い数値となっている。

この結果から構築したネットワーク環境が10Gに近い性能と持ってることが確認できました。

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まとめ:10GbE環境は超爆速!だけどお金はかかる

これが僕の自宅最強の爆速NAS環境。

これだけの読み込み速度があればNAS側にPCゲームをインストールしてプレイすることも全然できそう。画像や動画もメインPC側で爆速で開ける。スマホやテレビでもWi-Fi6のおかげでストレスフリーでファイルを読み込むことができる。

ただ、NAS購入、HDD購入、業務用ルーター、10GbEハブ購入だけでもかなりのお金がかかるため導入の敷居はかなり高い。

僕はスペックを妥協したくなかったので思い切って設備を整えた。結果、設備投資したおかげでNASとの通信環境は爆速になり満足いく結果が出せた。

10GbE環境はロマンがある。興味がある人はぜひ参考にして構築してみてほしい。

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